主夫の軌跡 第4章 竹との対話

土地を買ってまずやることは草を刈ること

敷地全体で考えるとそれだけでも大変な作業

 

購入前は外から見ているだけの景色だったのが

いざ購入して土地内部に進入すると

草の力強さに圧倒されてしまう

しかも季節は真冬である2月なのに

なんとも立派に生えている

これを相手に草刈りを開始していくが

予算は最小限で進めていく予定なので

草刈りハサミで戦っていくことになる

刃渡り165㎜のハサミでバシバシ切っていくが

切っても切っても収まる気がしない

 

何処へ行っても草だらけ

冬場にて乾燥した茎は切れやすいのだけでもありがたい

購入した当初はやる気満々で意気揚々と

土地へ通い草と対峙する日々が続いていきますが

草だけでも2週間ほど続いたと思います

 

その後は竹林内部に進入し枯れ竹を取り出し

不要な竹を伐採していかないといけません

笹がボーボーに生えているところに

道を作るために笹を刈っていく作業から始まります

笹は雑草と違い固く力が必要です

しかも彼らは無限に生えているので

作業を進めている内に疲労がたまり

雑草より困難だと理解します

草刈りバサミも使用していく内に刃が欠けて

切れ味が悪くなり砥石で研ぎ直したりしますが

完全には修復出来ません

今ある武器で戦い抜くこと

諦めないこと

コツコツと積み上げること

それを胸に秘めて日々作業に向かって行きます

土地の自然力は強大ですぐに新たな芽が出てくるので

キリがありませんが除草をこまめに続けていけば

確実に力は弱体化していきます

 

作業に慣れ始めると土地に行くことが

億劫になりますが土地へ行けば

作業に集中出来るので行くことが大事です

自然は放置するほど大変になるので

早めに対処しないといけません

それは仕事に対しても同じことですが

問題は目を背けても何も解決出来ません

 

枯れ竹や不要な竹を伐採して

竹が山盛りに積み上がりますが

処分方法として竹破砕機を予定してましたが

所有者の役所は個人貸し出しは不可とのこと

別手段の野焼きを実践していきますが

焼却炉の性能が低く膨大な量を目の前に埒があきません

そして火を使う作業で神経を使う上、長時間の作業という効率の悪さ

ただしここで手を抜くと大事故になるので気は抜けません

何度も何度も野焼きを実行し

細かく竹を処分していきます

一度の作業で何度も水を汲んでは消化しました

ただの荒れ地には水はないので

水を運搬するのも作業の一つです

 

幾度にわたった焚火作業も終わり

土を耕し小規模ながら畑を作り

定植の季節に何とか間に合わせて

数種類の苗を植えれました

目標には届かなかったですが

現状は精一杯立ち向かったので納得しています

2000M2の放棄地を一人で立ち向かう作業を

経験出来たので次回に生かしていきたいと思います

 

みかんとブルーベリーまで定植したかったですが

農地作成が間に合いませんでしたが

自分一人で立ち向かい現状では

じゃがいもを収穫出来ているので納得しております

 

作業についても相手が自然なので

そこにはハクビシンの溜め糞やニンジンの新芽を食べる

ウサギが居たり寒さで死んだイタチが横たわっていたり

蜂トラップに引っかかったアブがいたり

雑草で一休みしている芋虫がいたり

つる植物に群がるカメムシだったり

色んな生物が登場してきます

蚊はもちろん、土を掘ればコガネムシの幼虫やミミズ

 

彼らが登場してもそこまで驚きませんし

作業中ならなおさら関係ありません

彼らすべてが土地を作り出しており

今後は色んなお花も植えて

もっと生態系を充実させたいと考えております

 

家から5分で大自然と対峙出来る場所を

所有していることに誇りを持って

今後も自然と対話していきたいと思います

 

次は第5章に続いていきます

 

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