燃し場に向く土・向かない土の違い
放棄地で実際に掘って燃やして分かった土質の現実
竹の焼却を考えたとき、
多くの人が「燃し場の作り方」ばかりに目を向けがちです。
しかし実際にやってみると、
**一番重要なのは「土」**でした。
この記事では、
放棄地を取得して10カ月、
東西2か所に燃し場を作り、実際に焼却して分かった
- 燃し場に向く土
- 向かない土
- 見分け方
- 間違った場所で燃やすと起きること
を、机上論なしで解説します。
結論:柔らかい土は燃し場に向かない
先に結論を書きます。
スコップが簡単に入る柔らかい土は、燃し場には不向きです。
一方で、
- 締まりのある土
- 石混じりの層
- 硬さを感じる地盤
こうした土は、
燃し場として安定します。
なぜ土質が燃し場の安全性を左右するのか
燃し場では、
高温・重量・水・衝撃が一点に集中します。
このとき土が柔らかいと、
- 灰を除去すると穴が拡張する
- 地中が空洞化しやすい
- 水をかけると崩れやすい
つまり、
地面が勝手に壊れていく。
焼却作業は火を見ていますが、
本当は足元の変化が一番危険です。
実体験:西側燃し場で分かった「向かない土」
今シーズン初の焼却を行った
西側燃し場での話です。
焼却前に整備・拡張を行ったところ、
- 土が異常に柔らかい
- 少し掘るだけでどんどん広がる
- 灰を取り除くと深さが増す
結果として、
- 焼却自体は可能
- だが、長期運用には不安が残る
という判断に至りました。
この土は、
焼却よりも掘削・穴居向きだと感じています。
東側燃し場で感じた「向く土」の特徴
一方、
東側の燃し場では感触がまったく違いました。
- スコップに重みを感じる
- 掘っても形が崩れにくい
- 灰を除去しても空洞化しにくい
この違いは、
同じ敷地内とは思えないほど明確です。
燃し場に向く土の特徴【チェックリスト】
以下に当てはまるほど、
燃し場に向いています。
- 掘ると重い
- 音が鈍い
- 水をかけても崩れにくい
- 石が混じる
- 表層だけでなく下も締まっている
燃し場に向かない土の特徴
逆に、
注意が必要な土は以下です。
- 乾くと軽い
- 掘るとサクサク崩れる
- 灰除去で穴が拡大する
- 水で一気に崩れる
この場合、
燃し場としての寿命は短いです。
間違った判断で起きる問題
土を見誤ると、
- 燃し場が勝手に広がる
- 囲いが沈下する
- 火床が深くなりすぎる
- 想定外の形状になる
最悪の場合、
管理不能な燃し場になります。
土が柔らかい場所はどう使うべきか
重要なのは、
「向かない=ダメ」ではないこと。
柔らかい土は、
- 穴居
- 竪穴
- 掘削利用
- 水場探索
といった用途に向きます。
私は、
燃し場と穴居は完全に切り離す前提で
用途を分ける予定です。
燃し場は後から移動できない
燃し場は一度使うと、
- 熱履歴
- 灰の蓄積
- 地盤変化
が残ります。
だからこそ、
最初に土を見ることが最重要です。
まとめ:燃し場は「土で決まる」
- 燃し場に向くのは締まりのある土
- 柔らかい土は長期運用に向かない
- 同じ土地でも土質は大きく違う
- 燃し場は用途を分けて考える
放棄地取得から10カ月、
焼却を続けて分かったのは、
火を見る前に、土を見ろ
ということでした。