竹の焼却に必要な水をどう自給するか|ローリータンクを避けてバケツ10個を選んだ理由
竹林整備の最後に待っているのが、伐採した竹の焼却です。
竹は燃えやすく、火力も強いので、消火時には大量の水が必要になります。
しかし、私の土地には水道がありません。
水を自分で運ぶしかなく、それが大きな労力になっていました。
そこで、
「ローリータンク200Lを買うか?」
という案が浮上しましたが、最終的に私は
100円ショップの10Lバケツを10個揃えるという結論に至りました。
今回は、その理由と、実際にどう計算したのかをまとめます。
1. ローリータンクは“便利そうに見えて手間が多い”
200Lのローリータンクは魅力的に見えますが、
使う場面を想像すると、実際にはデメリットが多いと分かりました。
■ 持ち運びが大変(特に満水時は200kg)
人力で動かすのは不可能に近く、
軽トラならともかく徒歩や原付では現実的ではありません。
■ 設置の場所が必要
平らな地面、周囲の安全、日当たりなど、置き場所の制約が大きい。
■ 雨水が勝手に溜まるわけではない
結局、雨水集水装置(屋根・樋・ホースなど)を作らないと溜まらない。
■ 費用が2万円前後と高い
タンク本体だけでなく、蛇口・口金・ホースなど付属部品も必要。
■ 使用時も結局「運ぶ」工程が残る
200Lあっても、その水を竹の燃えている場所まで
バケツかポンプで運ばなくてはならない。
ここまで考えると、
ローリータンクは“あると便利そうなだけ”で、実作業の効率は上がらない
と判断しました。
2. 10Lバケツ10個が“最強の現実解”だった理由
最終的に選んだのは、
100均の10Lバケツ × 10個(合計100L分)
というシンプルな方法。
これが圧倒的に合理的でした。
■ 1つ100円で揃えられる(費用1000円)
ローリータンクの20分の1以下。
■ 移動が圧倒的に楽
10Lなら1個を両手で持って運べる。
軽車両や自転車にも積載可能。
■ 設置は“置くだけ”
どこにでも置ける。平地も不要。
■ 必要な場所に“分散配置”できる
火点の近くに複数置けば反応が早い。
一か所に集約しないので安全性も高い。
■ 水量の調整がしやすい
使用量を目視で確認でき、
作業ごとの必要量が経験でつかめる。
結論として、バケツ10個の方が
明らかに作業の流れにフィットしていました。
3. 過去の焼却データから“必要な水量”を逆算した
私は感覚ではなく、
過去の作業で使った総水量を元に計算しました。
竹の燃やし方によって水の必要量は変わりますが、
経験的に以下のような傾向があります。
- 竹の量が多い → 水の消費も多い
- 竹を縦組みにして燃やす → 水の量は減る
- 乾燥した竹はよく燃える → 火の勢いも強い
- 冬は燃え残りが少ない → 消火が楽
こうした条件を考えながら、
過去の焼却で実際に使った水量を記録し、
100Lあれば十分に消火できるという結論になりました。
単なる“感覚”ではなく、
実績から導いた確信です。
4. 行動 → 想像 → 計画 → 修正の繰り返しが大切
今回の判断は、
- 行動して
- 想像して
- 計画して
- 修正して
- また次に活かす
という積み重ねの結果です。
自給自足や開拓作業は、
誰かが答えを教えてくれるわけではありません。
現場に立ち、手を動かして、
自分で最適解を探していくしかありません。
それこそが “自分で暮らしを作っていく楽しさ” だと思っています。
まとめ:バケツ10個が最も合理的で、最も現場に強い
ローリータンクは便利そうに見えますが、
実作業の流れと照らし合わせると、
バケツ10個の方が圧倒的に現実的で、安全で、安い。
竹を燃やす作業に必要なのは、
「大容量の水」ではなく
**“必要な場所に、必要な量の水があること”**でした。
これからも、
文明の力を活かしつつ、自分の手と頭で
土地を整えていきたいと思います。