竹はなぜ爆ぜる?
焼却で危険な竹の特徴と実際に起きた爆ぜ方の話
竹を焼却しようと調べると、
必ず目にするのが **「竹は爆ぜるから危険」**という言葉です。
ですが、
- なぜ爆ぜるのか
- どんな竹が危険なのか
- どの程度の危険なのか
これを具体的に説明している情報はほとんどありません。
この記事では、
放棄地を取得して10カ月、実際に竹を焼却してきた体験から、
- 竹が爆ぜる理由
- 爆ぜやすい竹の特徴
- 爆ぜにくい竹の選び方
- 実際に起きた危険な場面
を、机上論なしで解説します。
結論:竹が爆ぜる原因は「水分」と「密閉構造」
結論から書きます。
竹が爆ぜる最大の原因は、
内部に残った水分が加熱され、水蒸気として逃げ場を失うことです。
竹は中空構造で、
しかも節によって内部が区切られています。
この構造が、
焼却時には危険に変わります。
竹が爆ぜる仕組みを簡単に説明すると
- 竹の内部には水分が残っている
- 火に入れると内部温度が急上昇
- 水分が水蒸気になる
- 逃げ場がなく内圧が上がる
- 限界を超えると破裂(爆ぜる)
つまり、
圧力鍋と同じ原理です。
爆ぜやすい竹の特徴(要注意)
① 青い竹(伐採直後)
最も危険です。
- 内部水分が多い
- 表皮が硬く割れにくい
- 内圧が一気に上がる
👉 爆音とともに破裂し、火の粉が飛びます。
② 太くて真っ直ぐな竹
一見すると良さそうですが、
- 内部空間が広い
- 水分量が多い
- 圧力が溜まりやすい
結果、
爆ぜた時のエネルギーが大きくなります。
③ 節がしっかり残っている竹
節は「壁」です。
- 内部が密閉される
- 水蒸気の逃げ道がない
節が多いほど、
爆ぜるリスクは高くなります。
比較的安全な竹の特徴
① 枯れて乾燥した竹
- 水分が抜けている
- 燃え方が安定
- 爆ぜにくい
👉 焼却に向く竹の条件です。
② 割れている竹
- すでに内部が開放されている
- 圧力が溜まらない
割れ竹は、
非常に安全に燃えます。
③ 細い竹
- 内部水分が少ない
- 内圧が溜まりにくい
太い竹より、
圧倒的に扱いやすいです。
実際に体験した「危険な爆ぜ方」
私が初期に経験したのは、
- 青竹を投入
- しばらく無音
- 突然「パンッ!」という破裂音
- 火の粉が飛散
火柱よりも、
爆ぜた瞬間の火の粉の飛び方が一番危険だと感じました。
特に、
顔の高さ付近に飛ぶ可能性がある点は要注意です。
爆ぜ対策として実際にやっていること
・青い竹は燃やさない
→ 枯らしてから回収
・割れ竹を優先
→ 伐採後、時間を置く
・投入時は距離を取る
→ 顔を近づけない
・火の粉の飛び方を常に監視
→ 風向きも含めて判断
竹は「爆ぜる前提」で扱う
重要なのは、
竹は爆ぜるものだ
爆ぜない前提で扱わない
という認識です。
爆ぜたら危険なのではなく、
爆ぜる可能性を理解せずに扱うことが危険です。
まとめ:竹が爆ぜる理由を知れば、焼却は怖くない
- 竹が爆ぜる原因は内部水分と密閉構造
- 青竹・太い竹・節の多い竹は危険
- 枯れ竹・割れ竹は安全
- 爆ぜる前提で距離と監視を徹底する
放棄地取得から10カ月、
この理解があって初めて、
焼却作業を落ち着いて行えるようになりました。