芥川賞作品『送り火』の素人解説

ネタバレとか詳しい解説とか

世の中には色々とありますが

そんな手の込んだ事は

やりたくありませんてか出来ませんので

独自の素人解説を行っていきます

 

今回の作品は芥川賞作品である

『送り火』です

 

ミーハーは私は芥川賞作品しか読まず

1990年以降の作品はほぼ読破しております

脳内に芥川が根付いており小説を選ぶ基準はこれだけです

所謂芥川の呪いです

 

このブログでは『送り火』を

素人が読んだら何を読み取ってしまうのか、

どこを間違うのかが分かりますので

最後までお付き合いください

 

早速解説と注目シーンをご紹介します

 

目次

老婆はマシュマロを焼く

学校帰りや散歩で度々出会う老婆は

歩を家に手招きして呼び込みます

 

田舎ならではの光景でしょう

 

老婆が囲炉裏で

マシュマロを焼いて食べさせ

甘酒を飲ませます

 

この老婆との接点は何を意味していたのか・・・

 

老婆宅を出ると毎回暗がりで

背景の山が暗黒に染まっていく描写や

夕方の匂いが書かれます

 

これは果たして何を意味していたのか・・・ 

 

青森に引っ越して間もないけど

学校や近隣とも慣れ親しんでるよという事ですね

 

銭湯が100円て・・・

銭湯が100円

銭湯の最低料金は設定されているのだが

青森は100円なのか

 

物語に年代は書かれていないけど

そんな昔の話ではない印象で

2000年前後の話だとは思います

 

携帯が出てこなくて

家に固定電話がある感じから

1990年から2000年の間と予想します

 

それにしても銭湯が激安で驚いた

 

終盤までの晃の怖さは異常

小説の帯に暴力って書いてあり

怖い作品と刷り込まれた中で読み始めたので

人物に対して疑心暗鬼の状態でした

 

そこで最初から恐ろしい奴

『晃』

 

稔に対して暴力でケガをさせた過去があり

遊びの中でもリスクを全て背負わせます

 

その矛先が

いつ歩に向けられるか冷や冷やしたと

同時に今まで標的されていた稔の無念さを感じました

 

ド田舎の中学3年が6人で遊ぶ選択しかない状況で

稔は耐えて晃はその復讐に怯え・・・

 

晃によって稔は集団での最下位ですが

稔を透明人間として扱った藤田を

懲らしめた経緯もありました

 

相撲で石灰を被った稔を

馬鹿にした内田も懲らしめました

 

なぜだ・・・

稔に対して物を言えるのは

俺だけだということ?

稔の怨みは晃が全て受け止めるという覚悟?

 

ここら辺の晃の虐めたり守ったり心境の揺らぎが

中学校3年生あるあるなのかもしれません

 

まとめ

最後まで一気に読破してしまうくらい

面白いと感じた作品でした

 

見所は 

終盤までの晃の異常な怖さと

終盤に見せた稔の執念

無害と思わせてた歩の誤算 

 

稔と歩の床屋エピソードで

歩が癪に障るのと同じように

稔も感じていたのだろう

 

ぽっと出の歩が上手く立ち回って

平和に暮らしているのが腹が立ち 

  

歩が合流したことで集団の力関係が

微妙に変化して稔への被害が大きくなっていったのだ

 

稔の逆恨みで

力不足が原因だけど

世の中には至るとこである話です

 

稔が晃と真っ向から立ち向かっていれば

自体は違う方向に行ったろうけど

色んな状況がありますからね

 

数ある芥川賞作品の中で

2度読んでも楽しそうと思えたのは

この作品だけですので非常にオススメします

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