昭和63年度 芥川賞受賞作品『由ヒ』を読んだ感想

こんにちわ

専業主夫のSTEDです

 

芥川賞受賞作品の『由ヒ』を

読みましたので感想を綴っていきます

 

芥川賞全集の14巻に掲載されており

昭和63年の受賞作品になります

 

由ヒは在日の韓国人で

日本に暮らしておりましたが

母国の韓国を知るために

大学で留学して韓国に移住します

  

下宿先のおばさんとお姉さんに親切にして頂くが

どうしても韓国に馴染めず

日本に帰る決断を下しました

  

故郷を知って

故郷を愛したいと願って

韓国に行ったが

どうしても受け入れられず

自分と葛藤していた由イ

 

下宿先のおばさんとの会話と

お姉さんとの会話

 

謎解き小説ではないけど

お姉さん主体で物語が進んでいく中で

後々にわかる由イの心境が

とても生々しく新しい気持ちにさせてくれました

 

目次

お姉さんが韓国人っぽい

韓国人のことを知りませんが

由イからすると

・人の物を勝手に持っていき返さない

・人の物を勝手に食べる

・人の物を勝手にいじる

・激昂しやすく気性が荒い

 

こんな民族が発する音(言葉)を

聞くだけで吐き気がするという

 

お姉さんは由イに親切ですが

読み進めていくと由イに対する

想いが一方的で由イがイメージする

韓国人とリンクしているのでないかと

勘ぐってしまいました

 

お姉さんは精神性が多少脆く

鬱的だったこともあり

由イに依存しており

受け入れられる余裕が無かったのでしょう

 

下宿先のおばさんの最後の電話

由イがいなくなった後で

おばさんがアメリカに住む娘と電話をします

 

おばさんは由イの気持ちを汲んでおり

寂しい気持ちはあれど現実を受け止めております

 

それは年齢的なことも大きいでしょうが

人間的に成熟しているからだと思います

 

娘という大切な存在もいて

自身も豊かです

 

それに対してお姉さんは

婚期を逃し精神的に弱く孤独です

 

おばさんの最後の電話の描写から

こういった印象を受けた方も多いでしょう

 

在日韓国人の想い

在日韓国人は日本で育った為

母国である韓国にいざ赴くと

文化の違いに驚いて

期待を裏切られて好きに

なれない人もいることでしょう

 

在日というだけで差別を受けることもあるでしょう

韓国人であるのにも関わらず

 

そしてその逆も言える事でしょう

  

結局は同じ人類であり

大差はなくどの可能性もある状態で

過ごしているので正解はなく

全てを噛み砕いて受け入れて

それぞれが過ごしやすく

生きていくことが無難だと感じました

 

世の中は広く様々な人種がいますが

由イが韓国を

旦那さんが日本を拒絶したのは

強い思いがあるからであり

それを逆に力として利用出来れば

明るい未来が待ち望んでいるでしょう

  

そこまで強い気持ちがあることは

逆に誇りであり強力な武器です

 

私もそういった強い思いを感じたいです

 

ということでブログは終わります

 

 

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