芥川賞受賞作品『エーゲ海に捧ぐ』の読書感想文

こんにちわ

STEDです

 

芥川賞受賞作品

『エーゲ海に捧ぐ』を読んだ感想を書きます

 

最初から最後まで

ずっと電話をしており

月日は流れません

 

作中での時間は2時間程度な気がします

 

そんな瞬間を切り取って

小説にしてしまう作家は凄い

 

海外に出張している旦那が

外人と浮気している最中に

日本にいる妻から電話が繋がって

非常に気まずい状態の物語です

 

それだけの状態から

小説にしてしまうという

読み終わった後にふと考えると

たったそれだけの事だったんだよなぁと

思いに耽ってしまいます 

 

男は女が大好きで

妻はそんなだらしない旦那が好きという

きっと日本に帰ったら

よりを戻して楽しく過ごすのだろう

知らんけど・・・

 

下ネタを全てヨーロッパ風の

隠語を使用しているのが

おしゃれな感じがして面白く

良く知らない世界なのに

聞いたことがある単語が並んでおり

読んでいると西洋に浸れます

 

馴染みない世界でも

微かに聞いたことがある言葉を

探し出し書き出すセンスは尊敬します

 

妻がずっと電話越しに

グチグチと浮気を疑ったり

旦那に対する意見を述べたり

過去の出来事を振り返ったり

急に沈黙したりとする中で

目の前では外人女性2人が

薄暗い部屋でいちゃつきだしたりしますが

本当にただそれだけの小説です

 

芥川賞作品の中でも

特に何の内容もない作品

これぞ純文学なのかもしれません・・・

 

ただの出来事を文章で作る

読み終わった後

特に思うこともなく

そういうことがあったのかと

人の話を聞いた後のような気持ち

  

特にそれで心が動くこともなく

些細な出来事を非常に細かい内容まで語られた感じ

 

そこらへんにありそうな話でもなく

聞いても良さそうな内容だったけど

蓋を開けたら何も残らない話

それを上手に喋られたような状態

 

作者としては満足なのか知りませんが

読み手としてはこれが純文学なのかと

錯覚させられるような作品

 

まぁ面白かったけど

どこかと問われたらパッと出てこないが

唯一出てくるとしたら

国際電話で何十万も費用をかけるのは辛いな

 

いくら妻であろうと

たらたらと喋ってるのを聞いて

旦那の貯金から何十万も払うのは

私には考えられないけど

よっぽどお金に余裕がないと出来ない芸当

 

バブリー時代の金銭感覚はこんな感じなのか

電話という価値が高かったのか

妻を尊重してなのか

 

作中の感じは3番目だろうけども

30代の男女がそんなに恋愛しちゃうのがエモい

 

ということで本日のブログは終ります

それではまた明日さようなら

 

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