文学に全く精通しておらずも
芥川賞だけはかじっておきたいという
強いミーハー魂だけが原動力の私です
日本人として芥川賞だけは読んでおきたいし
しっかりと読解するつもりで
読ませて頂いておりますが
どの作品も自らの見解とネタバレ考察が
合致したためしがありません・・・
今回の作品は
『ニムロッド』
難しかったですが
注目シーン&解説をしていきます
彼女の紀子は東洋海上に去る
紀子は知的で有能な会社員
だけど過去に胎児を降ろしたことにより
心に傷を負っている
当人は克服したいけど
消えない気持ち
それは小説内で説明している
仮想通貨のようだった
『誰かが証明する限り消えない』
紀子のトラウマは
自身が証明している状態に過ぎず
他者にはどうすることも出来ないのだ
紀子はとても優秀な人間だが
自分自身の問題があった
人間ってそんなもんよね
そして最後は
『桜花』の制作者である太田正一の
『東洋海上に去る』を実現し
産まれ変わる決意を固めたのだと感じた
ニムロッドやサトシから
紀子は何を感じてそう至ったのか
若しくは
ニムロッドの小説を読んだ紀子は
人間の王と同じように桜花で最後を飾ったのかもしれない
ニムロッドは小説を書き終えて消えた
ニムロッドも紀子と同じように
サトシから消息を絶った
ニムロッドの小説からサトシの事は
友人と思っていたし仲違いで
別れたのではないことは確かだが・・・
なぜだろうと考えると
4度目の小説を書き終えたタイミング
紀子と会話した後のタイミング
これも小説内の仮想通貨に例えると
唯一自分を証明してくれるサトシから
離れて自らの価値を無くした
それは4度目の小説に満足したし
ニルバーナ【涅槃】の境地に
辿り着いたということなのでしょう
いずれにしても
サトシは紀子とニムロッドに
置いていかれたことで
悲しい思いをするでしょう
主人公はサトシナカモトで詳細不明
現実世界と同じように
主人公であるサトシナカモトの詳細は不明
サーバーレンタル会社に勤めて10何年で
独身で40手前の情報しかないです
何が好き・趣味・休みの過ごし方
今までの経緯・過去の付き合い等
物語上何も語られません
まさに謎の人物・・・
主要な登場人物は3人であり
紹介される仮想通貨も
ビットコイン・イーサリアム・リップルと
3種類のこともあり
それぞれのキャラがリンクしている
可能性もありそうです
ただそこまで詳しくないのでわかりません
サトシは最後新しい仮想通貨を
発行する流れがありますが
2人との別れがあったけど
新しく歩きだすというメッセージなのでしょうか
それと共に最後に書かれていた
サーバー室でこのままいなくなっても
誰も気づきやしないという文章
確かにサトシには紀子とニムロッドしかいないから
社長もいるけども・・・
なんか難しい物語でした
紀子と桜花の話は興味深かったですね
それでは次回は『百年泥』になります
よろしくお願いいたします