―未来を見通してから誓いを立ててきた人生の話―
「約束は守る。
守れないなら最初から約束しない。」
この言葉は、若い頃から私の中で揺らがない“基準”として息づいている。
誰かに習ったわけでもなく、誰かから押しつけられた価値観でもない。
ただ、自分が自分を裏切りたくないという純度100%の感覚だけが、ずっと胸の底にあった。
■ 19歳――最初の誓い
今の妻と出会った19歳の頃。
その時すでに、私は未来の自分に問いを投げていた。
「本当にこの人を大切に出来るのか?」
「軽い気持ちで手を出して良い相手なのか?」
「10年後、20年後の自分が後悔しないか?」
そして未来の自分の姿を見通した上で、
“真剣に付き合う” と自分に誓った。
それは勢いでも感情でもなく、
自分との“契約”に近かった。
■ 23歳――結婚に覚悟を決めた瞬間
結婚という決断をした23歳の時も同じだった。
「本当にこの道で大丈夫か?」
「どんな困難がきても、この約束を守れるか?」
「自分一人の人生ではなくなる覚悟は出来ているか?」
未来をしっかり見通し、
その未来の自分が納得している姿を感じた。
迷いは一瞬で消えた。
私はそこでまた“自分との契約”を結んだ。
■ 29歳――命を迎える覚悟
子供をつくると決めた29歳にも、
同じように未来を見つめた。
命を迎えるということは、
人生の責任が何倍にも大きくなるということだ。
「この子を守れるか?」
「生き方で背中を見せられるか?」
「逃げずに、真っ直ぐに生きられるか?」
未来の自分に問い続け、
見えたのは“誇れる姿”だった。
だから私は覚悟を決めた。
■ 私は私を裏切らない
こうして振り返ると、
私の人生は節目ごとに「誓い」で構築されている。
その誓いは、気分でも勢いでもない。
未来を見通し、納得した上で結ぶ“自分との契約”だ。
だから私は守れる。
だから私は揺れない。
そして何より――
私は、私を裏切らない。
この言葉を書きながら、
胸の奥が熱くなり、涙がこみあげてくる。
ずっと一人で歩き続ける中で、
唯一裏切らなかった存在は“自分自身”だった。
■ 揺らがない軸は人生を静かに、美しくする
誓いを守る生き方には派手さはない。
誰に評価されることもない。
理解されることもないかもしれない。
だが、静かに強い。
日常の選択に一貫性が生まれ、
人生にブレがなくなる。
迷いを断ち切り、
必要のない人間関係が剥がれ落ち、
本当に大切なものだけが残る。
それは“覚悟の生き方”だ。
■ 未来の自分へ
今でも私は、自分に問いかけ続けている。
「お前は満足しているか?」
「胸を張って生きているか?」
「誓いを守り続けているか?」
未来の私は、必ず答えるだろう。
――“よくやっている” と。
その言葉を聞きたくて、
私は今日も誓いを守り、
目の前のことを愚直に積み重ねている。
■ 結論:誓いで作った人生に、後悔はない
人は誰でも不安や迷いがある。
だが、自分に誓いを立て、
未来まで見通して選んだ道ならば、後悔はない。
私はこれからも自分に誓う。
私は私を裏切らない。
この生き方を、
胸を張って続けていく。